東浦インターチェンジ手前からの眺め

近畿自然歩道コースの北淡町のコースは大阪湾側の岩屋から瀬戸内側の富島(としま)までの 淡路島を横断する15キロのコースであるが、健脚向きであるので東浦インターチェンジのバス停 から西へ淡路花さじきの方へ山道を登ると東半分と西半分に分かれるので楽である。ここで紹介 するのは花さじきから富島へ下る西半分のコースである。舞子から福良(ふくら)行きの高速バス (所要時間約15分590円)で東浦ICで降りて陸橋を渡り山側の道を南に進むと右側の沢の入口手前 に花さじきへの道標がある。1.7kmと表示。そこからが登りである。急な坂なので、ゆっくりと歩を進めると良い。
右の登り道を行く ずっと登りがつづく 頂上付近手前
頂上付近はあたり一面牧場で、黒牛が放たれている。子牛から成育するまで潮風にあたって伸びた牧草を食べた牛は ここから、近畿地方の産地に送られ、三田牛、但馬牛という名で売られるとある人が話していた。牧場から下りになるが、 西の方角に瀬戸内側の海と途中にある常盤ダムの一部が下に見える眺めのよいところをとおる。
牧草が生えている 黒牛がのんびりと草を食べている 遠くまで見通すことができる
牧場の南端から下りになる。道は広い。坂を右に曲がっ行くと開けたところにでる。棚田が広がっている。 淡路島は川がないので、稲作が難しいといわれる。それで、溜池が多い。棚田の向こうに見える大きな池は 常盤ダムである。てまえの目鼻ケ池とつながっている。池のすぐ傍の神社は医王山福満寺。立派なお寺である。
下り坂・舗装されている ダム近くの棚田 ダムの脇にある神社
常盤ダムを囲っている柵の内側に道標があり、うっかりすると見落としてしまう。要注意。 ダムを二度横切ってから、山の中にはいるのだが、すぐに沢の中に行く道と、右にのぼっていく 広い道があり、ついつい右へ行きかけるのだが、正面からは見えないが、分岐の石垣の面に道標が 描かれていて、正しい方向は沢の中に入って行くのだが、いままでの道と違って、田んぼのあぜ道になるので 不安になる。
常盤ダム 道脇の石垣にかかれた道標 休耕田のふちをとおる
休耕田の脇を通るが途中道がくずれそうになっている。足を踏み外さないように下を みて歩く。休耕田の沢から尾根に向けて登っていくが、雨が降ると小川になりそうな小径である。 自然歩道らしい道。歩き難いが、山の中の道といえば、これが普通。尾根道に出る。降りると、大きな池に出る。 地図をみるが、それらしい池が載っていない。魚釣りに来ていた青年に尋ねると、「俺が中学校のころからあったよ」。 休耕田の辺りから地図上に現在地をプロットするのが難しくなっている。池のほとりで、昼食。突如雪が降りだす。 昼食もそこそこにして、歩き出す。
尾根筋を歩く 再び大きな池 また、山の中 山の中の小さな神社
展望台のある大戸山を巻くようにして下りて来ると、昔からある池で最近はブラックバスが住みついていると 釣りにきた若者が言う。この池の西側の丘を越えると野島地区に出るのだが、丘の上を左に3分位歩くと 左側に縄をめぐらした森が見えてくる。その縄に沿って左折すると鳥居があり、鳥居をくぐると正面に大きな 岩が鎮座する。船木石神座である。
船木石神座と女人禁制

日の神の信仰
北緯34度32分の線上、伊勢神島・堀崎山・但留尊(以上三重県)、宝生寺・長谷寺・三輪山・二上山(以上 奈良県)、日置・大鳥神社(以上大阪府)、久留麻神社・当石神座(以上淡路島)の各地で古くから日の神を 信仰していたことが明らかになった。
石神座
もともと、日の神は太陽神の本体として天照皇大神と大日如来が想定され、そのどちらかが祭られていあるが、 この石神座は両者を勧請して祭っている。
日を迎える座と日を追う座
これら太陽神を信仰する地に「日を迎える座」(朝日に向かって祭事を行う)と「日を追う座」(夕日に向って 祭事を行う)がある。そのうち、前者は男性が祭事をつかさどり、後者は女性で祭事をつかさどってきた。 当地は「日を迎える座」にあたっている。したがって、女人禁制はここからきたものである。現在この制度が くずれているなかで、当地は今なお里人の間で固く守られ、民俗学上から見ても貴重な存在である。

船木石神座鳥居 石神座 巨岩がごろごろ
石神座のある山を下りて来ると眼前に広大な更地とその先に海が見える。野島地区である。平成7年1月17日未明の 兵庫県南部地震で一番震源地に近く、大きな被害を受けたところ。野島断層として知られるようになった。 現在、その断層と地震のゆれの大きさを示す家の内部の破損状況が資料として保存されている。 震災資料館から南へ10分あまりで、富島(としま)港に着く。ここから、明石まで快速船(水中翼船)がでている。 600円で20分足らずで明石に着くが、風のあるときはすごく揺れるので船に弱い人は岩屋までバスにのり、明石大橋を 通るバスに乗るほうが無難である。
東浦インターチェンジから富島まで歩いて4時間すこし(途中30分の昼食休憩含む)である。春と秋に丁度良いコース である。
北淡町野島・赤い屋根は牛舎 震災資料館近くの風車 震災資料館手前には菜の花が
JR三宮からの交通費
三宮〜舞子290円(JR)、舞子〜東浦IC590円(高速バス)、富島〜明石600円(快速船)
明石〜三宮380円(JR)、 合計1860円
コース途中には自販機もコンビにも無いので前もって、飲み物・弁当等購入しておく 必要がある。舞子駅発9:25分福良行きで15分位で東浦ICに着くのを利用すればよい。 富島からは14:30明石行き快速船がある。
富島港近くの海の神様・住吉神社

写真と文  上野 栄三